賃貸物件の敷金について注意するポイント(佐賀県/海事代理士/41歳/女性)

私は佐賀県に住む41歳の海事代理士です。私の考え方が、あなたの部屋探しのお役に立てれば嬉しいです。


賃貸物件を退去するとき、敷金の返還される金額をめぐってトラブルが多発しています。入居者には部屋を借りた時の状態に戻す原状回復義務があります。故意などではなく、自然に損耗した部分は入居者が負担する必要はありません。しかし実際は、契約書に取り決められた内容がバラバラで、敷金が全額返還されることはほとんどありません。敷金を多く返還してもらうには、契約する時がポイントになります。契約書に原状回復について具体的な記載があるかどうかを確認し、記載がない場合は、原状回復の範囲や費用負担をあらかじめはっきり決めておくことが大切です。入居する時も、最初から壊れている箇所やキズがないかどうか、デジカメなどを使ってきちんと確認しておきましょう。


もし、敷金返還に納得がいかない場合は、まず電話やメールで問い合わせをしてみましょう。一人で交渉する自信のない人は、各都道府県にある不動産相談窓口や国民センターに相談することもできます。どうしても納得いかない場合は、代理人を立てずに訴訟ができる「少額訴訟」という方法もあります。しかし、こうした状況を避けたいのが本音だと思います。トラブルを避けるためには、賃貸物件を借りる前に、敷金と原状回復について最低限の知識を身につけておくことが大事です。契約の段階で重要事項説明や入居者に大きな負担がないかどうかを必ず確認する必要があります。不明な点はその場で質問しましょう。事前にトラブルを防ぐのか最善の方法です。